2008年05月11日

映画:靖国

映画「靖国」を見に行ってきた。内容がどうのこうのと言うよりも、例の上映中止問題で話題になった方が印象深いだろう。そんなゴタゴタがあったせいか、今のところ都内では2館で細々とやっているのみ。おかげでどの回も満席っぽい。

さてこの映画靖国神社を題材にしたドキュメンタリー作品なのだが、今一歩踏み込み切れていない感が有る。ドキュメンタリーにもかかわらず解説をしないため、結局は見ている人にどう感じたかは総てゆだねられる事になってしまう。
文化庁から助成金が出ており、主題がデリケートな事で有るからそこまで期待はしていなかったのだが。しかし、これぐらいの映画で上映中止などと騒いでいるのかと思うとちょっとげんなりする。
上映中止?どんだけ踏み込んでるんだ?とマイケル・ムーア的手法を期待して出かけると肩すかしをくらってしまうだろう。

ドキュメンタリーとしての是非はともかくとして、記録フィルムという主観で見れば良くできている。現役最後の靖国刀の刀匠である刈谷直治(90)を通して描かれる靖国のバックボーン、年に一度異様な光景を見せる終戦記念を中心に描かれるその情景は靖国に科せられた議題を浮き彫りにする。

ただ、この映画で描かれているのはスポットの当たる終戦記念日に主題を置いたものだ。
わたしは会社が靖国の近くなので分かるが普段はこのようなカオスとはほど遠い静かなところだ。年にたった一日異様な景色に変わる靖国神社。逆説的に問うならばその一日以外は皆意識していないのではないだろうか。
この映画は靖国を賛美する人、批判する人、そして大多数の全く意識をしない人。それら、総ての人に今一度考えてみようと投げかけられた石なのかもしれない。

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